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ベートーヴェンの食わず嫌い


ベートーヴェンの交響曲 (講談社現代新書)


ベートーヴェンの交響曲 (講談社現代新書)

ベートーヴェンの交響曲 (講談社現代新書)ベートーヴェンの交響曲 (講談社現代新書)
著者・金聖響 玉木正之
出版社・講談社
出版年・2007年11月
評価・☆☆☆

年末に演奏される第9、ジャジャジャジャーンで有名な運命は誰もが知っているでしょう。日本人で運命の出だし、ジャジャジャジャーンを聴いたことがない、という人はいないはずです。知っているベートーヴェンの交響曲といったら、この2つを思い浮かべる人が多いと思います。

ベートーベンにはこの他にもすばらしい交響曲があり、生涯で9つの交響曲をつくりました。本書では、その9つの交響曲について一つずつ解説し、その素晴らしさを余すことなく紹介しています。クラシックは堅苦しいイメージがありますが、語り口調で書かれていて親しみやすい内容です。

小学校の音楽室の壁に音楽家の絵画が飾ってあって、ベートーヴェンも飾ってありました。その絵が少し睨んだような感じで、ベートーヴェンは厳しい人、とっつきにくい人というイメージをもっていました。また、第9・運命しか聴いたことがなく暗い曲なので、ベートーヴェンの曲はどれも暗いものだと思って嫌いでした。

ですが、本書を読んでその先入観が変わりました。例えば第2交響曲。この曲をつくり始めたとき、ベートーヴェンは耳が聞こえなくなり始めていて、絶望の中におり遺書を書いています。そんな状況でつくった曲なのにできあがったものはとても明るくハッピー。絶望の中にいたとは思えません。

曲の中にユーモアも取り入れています。交響曲は4楽章から成ります。第3楽章は形式通りだとメヌエットになります。そこをベートーヴェンは「スケルツォ」としました。スケルツォとは、イタリア語で「冗談」とか「諧謔」といった意味で、ちょっとおどけた音楽のことです。堅苦しいイメージのベートーヴェンが「冗談」を曲の中に組み入れるなんて、今までのイメージが崩れました。

第6番は「田園」と呼ばれています。「田園」というと、日本の田んぼが広がっている景色を思い浮かべますが、ベートーヴェンが住んでいたヨーロッパには田んぼはありません。「牧歌」「牧人」という意味もあります。田園は「むか~しむかしあるところにおじいさんとおばあさんが・・・」の世界、牧歌はアルプスの少女ハイジの世界を連想し、ずいぶんと印象が違います。この第6番田園は「地上に舞い降りた天国」といわれます。ジャジャジャジャーンに地獄のイメージを持っていたので、天国といわれてベートーヴェン像ががらっと変わりました。

本書を読む前と後では、ベートーヴェンと曲に対してもっていたイメージがまったく変わりました。第9と運命しか聴いたことがなかったけど、他の曲も聴いてみたくなりました。食わず嫌いならず聴かず嫌い?嫌いだといって聴かずにいるのではなく、実際聴いてみないとどんな曲なのかわかりません。


関連書籍
3時間でわかる「クラシック音楽」入門


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